
かつて JAL Global Club(JGC) を目指す定番の方法といえば、いわゆる「JGC修行」でした。
1年間にJAL便を集中的に利用し、FLY ON ポイント(FOP)や搭乗回数によってJMBサファイアを達成し、その資格を使ってJGCへ入会する方法です。
しかし、現在の制度は大きく変わっています。
現在、新たにJGCへ入会するための重要な基準は 1,500 Life Status ポイント(LSP)。LSPはJAL便への搭乗だけでなく、JAL Cardの利用や対象となるJAL関連サービスでも貯まり、毎年リセットされません。
そのため、私なら以前のように1年間で何十回も飛ぶ修行ではなく、
JAL Platinumを約5年間保有し、実際の旅行・JAL航空券の購入・JAL関連サービスを組み合わせて年間約300 LSPを目標にする。1,500 LSP達成後にJGCへ入会し、その後はJGC CLUB-A Goldなどへ切り替えて長期保有する。
という方法を選びます。
JGCとは?まず目指すべきは1,500 LSP
JGCは、JALを長期的に利用する会員向けの上級会員制度です。
Life Statusには250 LSPから段階がありますが、JGCとoneworld上級会員資格を目標とするなら、最初の大きな節目は 1,500 LSP です。
| Life Status | 必要LSP | JGC | oneworld |
|---|---|---|---|
| JMB elite | 250 | — | — |
| JMB elite plus | 500 | — | — |
| JGC Three Star | 1,500 | ○ | Sapphire |
| JGC Four Star | 3,000 | ○ | Sapphire |
| JGC Five Star | 6,000 | ○ | Sapphire |
| JGC Six Star | 12,000 | ○ | Emerald |
250 LSP、500 LSPでも一部のLife Status特典を利用できますが、JGCを目的とするなら、
1,500 LSP → JGC Three Star → oneworld Sapphire
ここを最初のゴールにするのが分かりやすいでしょう。
12,000 LSPのJGC Six Starでは oneworld Emerald に到達しますが、これは短期間で修行するというより、長期的に目指すステータスだと考えています。
👉 JAL Life Status Star Grade 公式ページ
JAL Miles・FOP・LSPの違い
この3つは役割がまったく異なります。
| JAL Miles | FOP | LSP | |
|---|---|---|---|
| 主な目的 | 特典航空券など | 年間ステータス | Life Status・JGC |
| 搭乗で獲得 | ○ | ○ | ○ |
| JAL Card利用 | ○ | — | ○ |
| JAL関連サービス | 一部 | — | 一部対象 |
| 毎年リセット | Milesの規定による | する | しない |
| 簡単に言えば | 特典に使う | 今年どれだけ飛んだか | 長期的なJAL利用実績 |
つまり、
Milesは特典に使うもの、FOPはその年の搭乗実績、LSPは長期的なJALとの関係を示すもの。
現在のJGCでは、このLSPが重要です。
新しいJGC修行は難しくなったが、急ぐ必要はない
日本国内線だけでLSPを貯める場合、
対象となる国内線1搭乗=5 LSP
ゼロから1,500 LSPまで貯めるなら、単純計算で 300搭乗 必要です。
国際線は、対象便の 1,000区間マイル=5 LSP。運賃によるFlight Milesの積算率にかかわらず、区間マイルは100%を基準として計算され、端数も次回以降へ繰り越されます。
短期間・低コストでJGCを取得することだけを考えれば、以前の制度のほうが簡単だったと思います。
一方、以前のJGC修行では沖縄などへ何度も往復し、
「旅行のために飛ぶ」のではなく「JGCのために飛ぶ」
というケースも珍しくありませんでした。
現在は必要なLSPこそ多いものの、年末にリセットされません。
だからこそ、私は短期決戦ではなく長期戦のほうが合理的だと考えています。
私ならJAL Platinumを5年間使って年間300 LSPを目指す
計算はシンプルです。
1,500 LSP ÷ 5年=年間300 LSP
ただし、300 LSPすべてをクレジットカード決済だけで貯めるわけではありません。
JAL国際線+JAL公式サイトでの航空券購入+JAL Card利用+その他Life Status対象サービス
を組み合わせます。
JAL Card利用でLSPを貯める仕組み
日本発行のJAL Cardでは、対象となるJAL Cardショッピングマイルを
2,000 miles獲得=5 LSP
として積算します。
対象には通常のショッピングマイルだけでなく、JAL Card特約店、ショッピングマイル・プレミアム、アドオンマイルによる対象マイルも含まれます。
一般利用だけで比較すると次のようになります。
| JAL Card | 通常利用 | 1 LSP相当 | 1,500 LSP相当 |
|---|---|---|---|
| CLUB-A | ¥200=1 mile | ¥80,000 | ¥120M |
| CLUB-A+Shopping Miles Premium | ¥100=1 mile | ¥40,000 | ¥60M |
| CLUB-A Gold | ¥100=1 mile | ¥40,000 | ¥60M |
| Platinum | ¥100=1 mile | ¥40,000 | ¥60M |
| Platinum Pro | ¥100=1 mile | ¥40,000 | ¥60M |
つまり、一般決済だけでJGCを目指すのは現実的ではありません。
また、一般利用だけならCLUB-A Gold、Platinum、Platinum ProのLSP効率は基本的に同じです。
Platinumを選ぶ理由は別にあります。
PlatinumでJAL航空券を購入すると最高¥100=4 miles
JAL・JCB Platinum / Platinum Proで対象となるJAL航空券などをJALから直接購入すると、
Shopping Miles:¥100=1 mile
+ JAL Card特約店:¥100=1 mile
+ Add-on Miles:¥100=2 miles
最高 ¥100=4 miles
まで貯めることができます。
そして重要なのは、Add-on MilesもLSP対象のショッピングマイルに含まれることです。
最高積算率なら、
¥50,000 → 2,000 miles → 5 LSP
つまり、
JAL航空券 ¥10,000=1 LSP相当
になります。
これが、私がJGCを目指している期間にPlatinumを使いたい最大の理由です。
効率がいいのは「航空券を買って、実際に旅行する」
国際線では、1回の旅行から2種類のLSPを獲得できます。
PlatinumでJAL航空券を購入 → Shopping Miles → LSP
さらに、
実際にJAL便へ搭乗 → 区間マイル → LSP
です。
国際線のLSPは区間距離が重要なので、LSPだけを目的に高額な上級クラスを購入する必要はありません。
狙いたいのは、
安い運賃+長い区間距離
です。
アジアなら東京-シンガポール
東京-シンガポールは片道3,312 miles、往復約 6,624 sector miles。
仮にEconomy往復¥100,000をPlatinumでJALから購入すると、
カード決済:約10 LSP
実際の搭乗:約33 LSP相当
合計:約43 LSP
になります。
欧米なら東京-ニューヨーク
東京-ニューヨークは片道6,739 miles、往復約 13,478 sector miles。
仮にEconomy往復¥300,000なら、
カード決済:約30 LSP
実際の搭乗:約67 LSP相当
合計:約97 LSP
です。
実際の搭乗分は1,000区間マイルごとの単位でLSPが積算され、端数は繰り越されます。
ニューヨークに限定する必要もありません。Chicago、Dallas、Boston、Paris、Frankfurtなど、長距離路線で安い運賃が見つかれば同じ考え方が使えます。
5年間で1,500 LSPを目指す一例
例えば毎年、
| 年間利用例 | LSP目安 |
|---|---|
| 東京-ニューヨーク往復 × 2 | 約194 |
| 東京-シンガポール往復 × 2 | 約86 |
| JAL Card・その他Life Statusサービス | 20+ |
| 年間 | 約300 |
| 5年間 | 約1,500 |
というイメージです。
航空券価格はあくまで計算例であり、実際の運賃は変動します。
重要なのは、このルートをそのまま真似することではありません。
1年間で大量に修行する代わりに、5年間の普通の旅行をJGC取得につなげる。
これがこの戦略のポイントです。
JALの他サービスでもLSPを補える
Life Status Programは航空会社のステータス制度でありながら、飛行だけを評価する仕組みではありません。
JAL Pay、JAL Mall、JAL Mobile、JAL Wellness & Travel、JAL NEOBANKなどにも、それぞれLSPの積算条件があります。
すべてを無理に利用する必要はありません。
私なら、
搭乗を中心にして、PlatinumでJAL航空券購入時の効率を上げ、普段から利用するJALサービスで不足分を補う。
という使い方をします。
旧JGC修行と現在のLSP修行を比較
| 旧JGC修行 | 現在のLSP戦略 | |
|---|---|---|
| 基準 | FOP・搭乗回数 | LSP |
| 期間 | 1年間に集中 | 複数年でも可能 |
| コスト | 比較的低い | 高くなりやすい |
| 主な方法 | 大量搭乗 | 搭乗+カード+JALサービス |
| 年末リセット | あり | なし |
| 向いている方法 | 短期集中 | 長期計画 |
現在の制度を単純な「改悪」とは考えていません。
JGCそのものが、
短期間の搭乗修行から、長期的なJAL利用者向けプログラムへ変わった
と考えたほうが分かりやすいでしょう。
1,500 LSP達成後はPlatinumからGoldへ切り替える
Platinumには、この戦略の中で明確な役割があります。
1,500 LSPを目指している期間は、Add-on Milesを利用してJAL航空券購入時のLSP効率を高める。
そして、
1,500 LSP → JGC Three Star → oneworld Sapphire
を達成した後は、カードの役割が「LSPを加速する」から「JGCを維持する」に変わります。
日本在住者の場合、JGC入会後も対象となる JGC CLUB-A、CLUB-A Gold、JAL Diners、Platinum、Platinum Pro などを継続保有することでJGCを更新できます。
そのため、Platinumのその他の特典を必要としなくなれば、
JGC Platinum → JGC CLUB-A Gold
への切り替えを検討します。
維持コストをさらに重視するなら、JGC CLUB-Aも選択肢になります。
つまり、
取得期間:JAL Platinum
取得後:JGC CLUB-A Gold / CLUB-A
とカードの役割を分ける考え方です。
海外在住になった場合、JGCはどう維持する?
日本人にとっても知っておきたいのが、海外居住者には別のJGC入会・更新制度があることです。
日本国内と海外では、1,500 LSP達成後の仕組みが異なります。
| 日本在住者 | 海外在住者(JALCARDなし) | |
|---|---|---|
| JGC基準 | 1,500 LSP | 1,500 LSP |
| JGC JAL Card | 必要 | 不要 |
| 入会 | 対象JGC Cardを保有 | 2,000 miles |
| 維持 | 対象JGC Cardを継続保有 | 更新時2,000 miles |
| Three Star | oneworld Sapphire | oneworld Sapphire |
日本在住者はJGC JAL Cardで維持
日本在住者は1,500 LSPを達成しただけではなく、対象となるJGC JAL Cardを保有することが入会条件です。
その後も対象カードを継続保有することでJGCを更新します。
海外在住者は2,000 milesで更新できる
日本国外に居住し、JALCARDを保有していない対象JMB会員の場合、1,500 LSP達成後は海外居住者向け制度からJGCへ入会できます。
初回登録:
2,000 JAL miles
その後の更新:
2,000 JAL miles
JALは更新時にMilesを引き落とし、残高不足の場合には再度引き落としを行います。それでも不足している場合、規定に従って3月31日でJGC資格が終了します。
つまり、
日本在住:1,500 LSP+対象JGC JAL Card
海外在住:1,500 LSP+初回2,000 miles+その後の更新2,000 miles
という大きな違いがあります。
将来海外へ移住する可能性がある日本人にとっても、知っておく価値のある制度です。
海外発行のJAL提携カードでもLSPを貯められる
もう一つ面白いのが、LSPは日本発行のJAL Cardだけの制度ではないことです。
JALは現在、一部の海外発行カードもLife Status ポイントの対象にしています。
代表例がアメリカの JAL USA CARD です。
海外発行の対象カードでは、
1,500 eligible miles=5 LSP
という積算基準が設定されています。
日本のJAL Cardが 2,000 Shopping Miles=5 LSP なので、制度上の換算単位そのものも異なります。
現在はJAL USA CARDのほか、一部の海外発行JAL提携カードも対象です。
日本在住者がわざわざ海外カードを作ってJGC修行するという話ではありませんが、
JALはLSPを日本国内だけの仕組みにしておらず、海外在住者や海外発行カードまで含めた長期顧客制度として設計している
ことが分かります。
海外赴任・移住の可能性がある人には特に面白いポイントでしょう。
JGC Three Starを取った後も修行する必要はある?
JGCとoneworld Sapphireが目的なら、私はまず
1,500 LSPを第一ゴール
にします。
3,000、6,000、12,000 LSPと上位Star Gradeは続きますが、Three Starを取得した直後から再び修行する必要はないでしょう。
特にJGC Six Star / oneworld Emeraldの 12,000 LSP は、短期間で狙う数字ではありません。
Three Star取得後は普通の旅行に戻り、その後のLSPは自然に積み上げていく。
このほうがLife Status Program本来の考え方にも合っています。
まとめ|私は1年間ではなく5年間でJGCを目指す
以前のJGC修行は、短期間で取得しやすく、うまく組めばコストも抑えられるのが大きなメリットでした。
一方、現在のLSP制度は取得コストこそ高くなりましたが、1年間に大量の搭乗を集中させる必要がありません。
私なら、
JAL Platinum → 年間約300 LSP → 約5年で1,500 LSP → JGC Three Star / oneworld Sapphire → JGC CLUB-A Goldへ切り替え
という流れを選びます。
アジアなら東京-シンガポールのような比較的長い実用路線、欧米ならNew York、Dallas、Chicago、Parisなど、運賃が安く区間距離が長いEconomyを狙う。
そしてJAL航空券をPlatinumで購入し、実際の搭乗とJAL関連サービスを組み合わせる。
以前は、
JGCを取得するために旅行する。
現在は、
もともと予定していた旅行を、数年間かけてJGC取得につなげる。
JALを今後も長く利用するつもりなら、私は後者のほうが現在のJGCに合った攻略法だと考えています。





